猫の島
本当はずっと寝っ転がっていたい。音楽でも聞きながら。だれに会わなくてもいい。どこにいかなくてもいい。
講義終わりに先輩と進路の話をしている時、「○ちゃんは幸せな空気を持っている」と言われた。進学とか就職とか関係なく、人生なんとかなってそうだって思うよって言われた。優しい言い方だったから、少しほっこりした。
進路について考えようとしても、何も決まらない。編入志望の先輩や友人が割といるから、進学のことも考えるけど、自分にはそこまで何年も学校へ行って学びを深めたいことがあるのかなと疑問にも思ってしまう。関心のある分野もばらばらだ。
就職は、今のバイト先に居られるなら、フリーターでもいいやとか考えてしまう。だめだね。
仕事にやり甲斐を感じるし、世の中の色んな人や制度のことを知れるから興味深い。何よりも、上司のことを尊敬している。
口悪い時とか結構あるけど、誰よりも仕事が完璧に出来て誰よりも人のことを見ている。相手を思った言葉を掛けることができる人。相手のためになるように動けるところ。自分中心ではないところ。情の深さ。社会人としても、一個人としても憧れる。
この人みたいになりたいと思うし、この人のもとで働きたいと思う。学べることがたくさんあるし、もっと学びたいと思った。仕事に意欲的になれるのは、この仕事場だったからこそだと思う。だからといって固執してはいけないのもわかっているけど。今はただ、ここで社会勉強していきたいなと思う。
でも、憧れもあるけど、多分、この人に対する人間的な興味が強いんだろうな。この人どんな人なんだろうとかそういう好奇心も。面白いから。
褒められたいって普段思わないのに、この人には褒められたいし認められたいと思う。険しい道ではあるけど。だから頑張れるってところも、あるのかも。認めてほしい、評価されたいと考える。
この人の評価は的確だし本物だと思う。周りのみんなが悪態つきながらそう思っているのも凄いと思う。
だからぶっちゃけここにフルで来てる人とか正規の人とかを羨ましいと思う。バイトでも、ここしか来てないとかは羨ましい。学校なんかやめて、ここのバイトだけきたい。学校が嫌いなのもあるけど、仕事に集中したい、すきだなって思う。たまに情緒不安定になることもあるけど、ここが一番好きな場所かもなって思う。
承認されたいね。
友達は消耗品だって言ってる人がいた。そうなのかもしれない。友達は消費していくものなのかもしれない。それでもいいかなとも思える。友達も恋人も作らなくても、幸せでいられる人生って素敵じゃん。って思うけど、たぶん理解はされない。
理解されなくても平気なところが、私の強みだと思う。
理解を求めていないところも。
共感を求める必要性を全く感じない。
面白いものだけ拾い上げてその時々で生きていきたい。安定なんか要らない。
猫が私に訴える。水をくれと、餌をくれと。あとはなんだろ。部屋へ入れてくれとか。それに応える毎日って、ぜんぜん飽きが来ないし、猫は相変わらず常に可愛い。平穏なのは、猫のいる世界だからだね。